研究の目的

 東日本大震災では、学校等の指定避難所に加えて、寺社教会等の宗教施設が緊急避難所となった。

 本研究は、宗教施設と自治体の災害時協力の実態を調査し、防災への取り組みをもとにした宗教施設と地域コミュニティのつながり(ソーシャル・キャピタル)の創出に関するアクションリサーチを実施し、宗教施設を取り込んだ地域防災の構築を目的とする。

 

 具体的には以下に取り組む。

(1)全国の自治体と宗教施設の災害時協力の実態調査

(2)スマートフォンで使用可能な「災害救援マップ」システムの開発

(3)「災害救援マップ」をツールに、モデル地域において宗教施設と自治体、学校、NPO等によるつながりの創出に関するアクションリサーチを実施

(4)成果に基づき宗教施設を取り込んだ地域防災の仕組みを全国レベルで構築

 

研究の意義

 宗教施設を地域資源とした地域防災の取り組みは、新たなコミュニティの構築であり、大災害時のみならず、日常の新たな「縁づくり」ともいえる。本研究は、全国に存在する20万の宗教施設を地域資源とし、防災対応を基にソーシャル・キャピタル(社会関係資本)見える化つなげる化し、新たな縁を実践的に模索する試みでもある。また、宗教社会学の新しい研究領域を開拓するとともに、今後の宗教と市民社会を見る上でも重要な示唆を与えるものとなる。